高齢者住宅における提供サービスの質について考える~第2編~

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介護コラム

佐藤 知良 氏

ウェルケアヒルズ馬事公苑 支配人

『心地良さ』と一言でいっても、どのようなときに感じるか、またその感じ方も人それぞれ違うものである。
例えば、気持ちが通じ合える家族といる時であったり、昔ながらの仲間と酒を酌み交わす時であったり、ひとりで趣味に没頭している時であったりと、十人十色である。
同じように、多くのご入居者が住む場所である高齢者住宅では、提供するサービス1つをとっても、それを『心地良い』と感じるか否かは、ご入居者お一人おひとりによって違ってくる。
高齢者住宅において『心地良さ』を保ち、高められるのは、建物(居室)の環境や設備、衛生面(清掃)、介護サービス、食事、アクティビティ等がある。

特に、スタッフがお客様であるご入居者に直接提供する介護サービスや食事、アクティビティは、提供するサービスの質を高め、継続していくことで、どのご入居者にとっても『心地良さ』を大きく感じていただけるところである。

提供するサービスの質を高めるためには、スタッフ一人ひとりが、その提供するサービスについての知識やスキルを身に付け、高めていくことが肝要であるが、その上で『気づき』が出来ることが、とても大切になってくる。

そのためには、日々ご入居者と適切な距離感を保ちながらコミュニケーションをしっかり取り、相手のことを理解すること、そして相手からのデマンド(望むこと)に対してプラスアルファの対応ができること、その上で相手を『心地良く』する行動を取ることが、サービスの質を高めていくことに繋がっていく。

すなわち、日々の中でスタッフ一人ひとりが『目配り、気配り、心配り』のスキルを持ってサービスを提供することで、ご入居者が心豊かに、そして『心地良い』生活を送ることができるのである。

~続きは、(第3編)へ~

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