「気づき」のチカラ Posted on 2023年7月31日2023年8月19日 by kaida HOME > 著名人コラム > 介護の質 > 「気づき」のチカラ 介護コラム 清水 正美 氏 城西国際大学 教授 前回は、「縁」というテーマで書かせていただきました。不思議な「縁」に導かれてこの世界でご一緒させてもらっている・・・大切にはぐくみたいものです。さて、福祉・介護など対人支援に関わるためには専門性が求められますが、養成校では育成の入り口の鉄板として、「バイスティックの7原則」を学びます。この原則は1950年代にバイスティック氏により提唱され、主にケースワーク(個別支援)に携る場合に求められる考え方です。研修などですでに理解されているかもしれませんが、以下に示します。()内は私の説明文です。 個別化の原則(利用者を一人の唯一無二の存在として捉える)自己決定の原則(どのような状況であっても決定するのは利用者であり、我々は利用者の自己決定を促すような支援とその決定を尊重する)受容の原則(まずは利用者の主張や言動をありのまま受け止めること)非審判的態度(私たちは判断をすることはあっても審判する立場でない、利用者を一方的に非難しない)秘密保持の原則 (秘密を保持することで利用者との信頼関係が築かれていく)意図的な感情表現の原則 (利用者の自由な感情表現を引き出すような関りを意識する)統制された情緒関与の原則((支援者は自分の感情や価値観を自覚・吟昧しながら関わる)「無意識に何気なくかかわっている」ことから「意識的に目的や効果を目指してかかわる」ことへの変化が、福祉・介護の質の向上になるのではないでしょうか。また、質の向上を実現するときに、大きな役割・きっかけとなるのが「気づき」なのだと考えます。これは私自身の学生時代の実習や、これまでの教育や施設研修での経験から痛感していることです。どんなに他者からこれは大事だと言われていても、自分自身が実際の利用者やご家族、職員との関わりのなかで「あ、このことはこれまで〇〇さんが、●●と言っていたことだ。これからそれを実践(達成)するためには◎◎を想定、考えながら取り組まないと」と気づき、自分の仕事(じぶんごと)として落とし込まれない限り、なんとなくこなす仕事になってしまうと思います。 この気づきについては、次回で実体験をもとに詳しくお伝え出来たらと思います。 連載一覧 「気づき」のチカラ その2 2023年7月31日「気づき」のチカラ 2023年7月31日新年度が始まりました 2023年7月31日 コラム一覧に戻る 無料で体験する 資料を取り寄せる